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顎が小さいといびきをかきやすい?マウスピース治療と自宅でできる対策まとめ

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顎が小さいといびきをかきやすい?そのメカニズムとは

「顎が小さいといびきをかきやすい」と言われることがあります。実際に、小顎症(顎が小さい状態)や下顎が後退している人は、いびきのリスクが高いという報告が複数あります。これは単なる外見の問題ではなく、骨格的な要因によって気道が狭くなることが深く関係しています。

顎の小ささと気道の狭さの関係

通常、私たちの下顎(下あご)は、舌や喉の筋肉と連動して、気道(空気の通り道)を支える重要な役割を果たしています。しかし、顎が小さい人や後退している人は、舌が後方に押しやられやすくなり、寝ている間に喉の奥が狭くなりやすいのです。

とくに仰向けに寝たときは、舌の重みでさらに気道が狭くなり、いびきや無呼吸が発生しやすくなります。

このような顎の構造が原因となるいびきは「閉塞性いびき(または閉塞性睡眠時無呼吸症候群)」と呼ばれ、以下のような特徴があります:

  • 寝ているときのいびきが非常に大きい

  • 日中の眠気やだるさがある

  • 寝起きに頭痛や口の渇きを感じる

  • 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘される

骨格的要因で起こる閉塞性いびきの特徴

骨格的な問題で起こるいびきは、単なる生活習慣の改善だけでは根本的に解決しにくい場合があります。
そのため、**顎の位置や構造を補助的にサポートするマウスピース(口腔内装置)**が注目されています。

とくに、成長期を過ぎた大人の場合は、骨格そのものを変えるのは困難ですが、睡眠時にマウスピースを使って下顎を前に出すことで、舌の位置を安定させ、気道を確保しやすくするというアプローチが取られます。

顎が小さい人のいびき対策としてのマウスピース治療

顎が小さいことで気道が狭まり、いびきをかきやすくなる人にとって、マウスピース(口腔内装置:OA)は非常に有効な対策のひとつです。特に睡眠時無呼吸症候群(SAS)に該当するケースでは、医療機関でも保険適用での治療法として推奨されています。

マウスピース(口腔内装置)の仕組みと効果

マウスピース治療とは、睡眠中に専用の装置を口に装着することで、下顎を前方に誘導し、気道を広げる治療法です。これにより、舌が喉の奥に落ち込むのを防ぎ、いびきや無呼吸を抑制する効果があります。

特に「下顎が後退している人」や「顎が小さい人」では、わずか数ミリ前に出すだけで気道が大きく広がることがあり、大きな改善効果が期待できます。

顎が小さい人でも使用できる?装着時の注意点

顎が小さい人にとって、「マウスピースを使って下顎を前に出す」という行為に対して不安を感じることもあるかもしれません。しかし、歯科医院で作成するオーダーメイドのマウスピースであれば、無理のない範囲で調整が可能です。

注意点は以下のとおりです:

  • 顎関節症の持病がある人は事前に相談が必要

  • 歯の本数が少ない場合、固定が難しいことがある

  • 慣れるまでは違和感があるが、多くは数日〜1週間で適応する

また、顎の小ささや構造によって、装着角度や下顎の前方移動量を微調整する必要があるため、自己判断で市販の製品を使うよりも、歯科医の指導のもとでの使用が推奨されます。

歯科医院での作成と市販品の違い

項目 歯科医院のマウスピース 市販のマウスピース
作成方法 歯型をとってオーダーメイド 自分で型取り・調整
フィット感 高くて外れにくい 合わない場合もある
効果 医師による調整で効果が高い 軽度な対応向け
保険適用 対象(SAS診断ありの場合) 適用外

市販品は価格が安く手軽ですが、顎が小さい人には合わないことも多く、逆に違和感や顎関節への負担となることがあります。
そのため、しっかりと効果を得たい場合は、医療機関での相談・作成が安心です。

いびき改善のための生活習慣とセルフケア

顎の小ささが原因のいびきであっても、日常生活でのちょっとした工夫やセルフケアを組み合わせることで、さらに改善効果を高めることができます。
ここではマウスピースと併用しやすい、実践的な対策を紹介します。

姿勢・寝方の見直し

顎が小さい人は、仰向けに寝ると舌が喉の奥に落ちやすく、気道が塞がれやすくなります。
このため、横向き寝やうつぶせ寝が有効とされています。

おすすめの方法:

  • 抱き枕を使って横向き寝をキープ

  • 背中にテニスボールを貼って仰向け寝を防ぐ(テニスボール療法)

  • 首が少し前傾するような枕の高さに調整

これだけでもいびきが大幅に軽減されたという人も多くいます。

舌の筋トレや呼吸トレーニング

顎が小さい人は舌を支えるスペースが狭く、舌の筋力が弱いと喉側へ落ち込みやすくなります。
舌や喉の筋肉を鍛えることで、睡眠中に気道を維持する力を高めることができます。

簡単な舌トレーニング(毎日1分から)

  • 舌をまっすぐ前に突き出して、10秒キープ × 5セット

  • 舌先で上あごを押し上げるようにしながら「んー」と発音(10回)

  • 口を「いー」「うー」と大きく開け閉じする × 10回

こうしたエクササイズは「オロファリンジアル筋トレ」と呼ばれ、いびきや軽度の睡眠時無呼吸の改善に効果があるとされています。

顎や首周りを鍛えることも有効

特に顎が小さい人は、咬筋(噛む筋肉)や頸部(首)の筋肉が弱いとさらに舌が後退しやすくなります。
軽いストレッチやガムを噛む運動を日常に取り入れることで、顎の位置が安定し、気道の確保につながるとされています。

おすすめ:

  • ガムを1日10分間、左右バランスよく噛む

  • 顎を開けたり閉じたりする運動を20回×2セット

  • 首まわりのストレッチ(前後左右にゆっくり回す)

まとめと参考記事

顎が小さいことによるいびきは、**骨格的な構造によって気道が狭くなる「閉塞性いびき」**の一種であり、生活習慣だけでは改善が難しいこともあります。しかし、正しい対処を行えば、症状の軽減や快適な睡眠が可能になります。

まとめると以下のようになります:

  • 顎が小さいと舌が喉側に落ち込みやすく、気道がふさがれていびきの原因になる

  • こうした構造的な原因には、マウスピース(口腔内装置)による治療が有効

  • 歯科医院でのオーダーメイド作成で、自分の顎のサイズに合った装置を安全に使用できる

  • 同時に、寝姿勢の工夫や舌・首の筋トレを取り入れることで改善効果が高まる

顎が小さいからといって諦める必要はありません。自分に合った対策を選び、必要に応じて医療機関のサポートを受けることで、いびきの悩みを大きく軽減することができます。


参考記事