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いびきをスマートウォッチで検知!仕組み・対応モデル・無呼吸症候群の兆候まで徹底解説

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スマートウォッチでいびきが検知できる時代に

これまで「いびきの記録」は専用のアプリやボイスレコーダーに頼る必要がありましたが、スマートウォッチの進化により、腕につけて眠るだけでいびきの有無や頻度をチェックできる時代が到来しています。
特に睡眠に悩みを抱える人や、睡眠時無呼吸症候群の兆候を把握したいと考える人にとっては、非常に手軽かつ継続しやすい方法として注目を集めています。

いびきを検知する仕組みとは?

いびき検知に対応したスマートウォッチは、以下のような仕組みで音や睡眠状態を記録・分析します。

  • 内蔵マイクで、いびき音をリアルタイムで拾う(例:Galaxy Watchシリーズなど)

  • スマートフォンとの連携で、就寝中の音をスマホが録音し、ウォッチ側で睡眠ステージと照合する

  • 振動・心拍・呼吸パターンの変化から、いびきが発生している可能性を推測する

つまり、単体のスマートウォッチだけで完結するものと、スマホアプリとの連携を前提としたものが存在し、モデルやメーカーによって精度や使い勝手に差があります。

睡眠アプリとの連携でより正確な記録が可能

最近では、いびきの記録だけでなく睡眠の質・睡眠ステージ(浅い睡眠・深い睡眠・レム睡眠など)といびきとの関係性まで可視化できるようになっています。

代表的な連携例:

  • Galaxy Watch × Samsung Healthアプリ:マイクでいびき音を記録し、睡眠分析と連動

  • Fitbit × Fitbitアプリ:呼吸状態の変化から異常兆候を検知

  • Apple Watch × AutoSleepやSleep Cycle:スマホマイクと連携して音の記録を取る機能あり

こうした組み合わせを活用すれば、いびきをかいていた時間帯や回数、音量などの詳細なログを翌朝チェックできるため、病院受診の参考データとしても役立ちます。

スマートウォッチでわかる睡眠の質といびきの関係

スマートウォッチは単に「いびきを検知する」だけでなく、いびきと睡眠の質の関係性を可視化できるのが大きな魅力です。特に、いびきをかいている時間帯と睡眠ステージを照らし合わせることで、睡眠のどのタイミングで問題が起きやすいのかを把握できるようになります。

睡眠ステージといびき発生のタイミング

一般的にいびきは、筋肉の緩む「深い睡眠(ノンレム睡眠)」や「仰向け寝の状態」で発生しやすいとされています。
スマートウォッチを使えば、次のような分析が可能です。

  • いびきが深い睡眠中に集中している → 気道の狭まりによる構造的要因が疑われる

  • レム睡眠中に無呼吸の兆候がある → 睡眠時無呼吸症候群の可能性も

  • いびきの前後で頻繁に覚醒反応がある → いびきによって睡眠が妨害されている兆候

これにより、自分では気づかない「睡眠の乱れのパターン」が見えてきます。

いびきの頻度・音量・持続時間のログが取れる利点

いびき検知に対応したスマートウォッチやアプリでは、以下のようなデータを記録・表示できます。

スマートウォッチで取得できる主ないびきデータ:

項目 内容
いびきをかいた時間帯 何時ごろから、何分間続いたか
いびきの頻度 一晩で何回いびきが記録されたか
いびきの音量 小〜大で段階的に記録されるものも
睡眠中の覚醒回数 いびきと連動して目覚めているかの分析

このような客観的なデータは、睡眠障害に関する気づきを促し、病院での診察時にも有用な資料となります。
「ただのいびきかも」と思っていた症状が、実は睡眠時無呼吸症候群の初期サインだったというケースもあるため、日常的に睡眠といびきの状態を可視化できることには大きな意義があります。

どのスマートウォッチにいびき検知機能がある?

スマートウォッチといっても、すべてのモデルにいびき検知機能があるわけではありません。
ここでは、実際にいびきの検出・記録に対応している主なスマートウォッチと、それに対応するアプリを紹介します。モデル選びの参考にしてください。

Galaxy Watch:いびき検知機能の代表格

**Galaxy Watchシリーズ(特にGalaxy Watch 4以降)**は、いびき検知機能が内蔵されている代表的なスマートウォッチです。
特徴は以下の通りです:

  • Samsung Healthアプリとの連携により、スマホのマイクでいびきを記録

  • 睡眠ステージ・心拍・血中酸素濃度と組み合わせて分析

  • グラフで「何時何分にいびきをかいたか」「どれくらいの音量だったか」が視覚化される

  • 自分のいびきを録音して確認できる機能も搭載

音の録音には、スマートウォッチではなくスマートフォンが枕元にある必要がある点に注意が必要です。

Fitbit:呼吸の乱れを間接的に検知

Fitbit SenseやVersaシリーズなど、高性能モデルのFitbitでは、いびきを直接検知する機能はないものの、以下のような指標から呼吸の乱れの兆候を捉えることができます。

  • 呼吸数(1分あたりの呼吸回数)の変動

  • 血中酸素レベル(SpO2)の推移

  • 心拍の不規則性

また、Fitbitアプリに搭載された**「いびき&ノイズ検出」ベータ機能**(一部地域限定)では、スマホのマイクを使って寝室の音を分析し、いびきの有無を検出する試みも行われています。

Apple Watch:アプリ連携による対応

Apple Watch自体には、標準でいびき検知機能は搭載されていません
しかし、iPhoneのアプリと組み合わせることで、次のような対応が可能になります。

  • Sleep Cycle:iPhoneのマイクでいびきを録音・分析。Apple Watchで睡眠ステージを測定

  • AutoSleep:Apple Watchの睡眠分析と連動し、いびき時間を可視化(音の検出はiPhone側)

  • Pillow:睡眠中の音を録音し、いびきの有無・回数を検知

いずれも、スマートフォンと一緒に使う前提となりますが、Apple Watchをすでに持っている方には手軽な選択肢です。

スマートウォッチは睡眠時無呼吸症候群の早期発見に役立つ?

スマートウォッチによっていびきの記録や睡眠の質の可視化ができるようになったことで、睡眠時無呼吸症候群(SAS)といった病的な睡眠障害の兆候を早期に察知できる可能性が高まっています。
ただし、医療機器とは異なるため、スマートウォッチが「病気を診断できる」わけではなく、あくまで補助的なセルフモニタリングツールとして活用することが重要です。

注意すべき無呼吸の兆候とスマートウォッチの限界

スマートウォッチや連携アプリで以下のような変化が見られた場合は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある可能性もあります。

  • 睡眠中に頻繁な覚醒がある

  • いびきが急に止まり、無音の後に大きな呼吸音が入る

  • 血中酸素濃度(SpO2)の大きな変動

  • いびきの頻度が毎晩多く、長時間に及ぶ

これらの兆候が継続的に見られる場合、早めに耳鼻咽喉科や睡眠外来などで正式な検査を受けることが推奨されます。

スマートウォッチは以下のような限界も持っています:

  • 医療機器ではないため、無呼吸の正確な判定はできない

  • 音の録音やSpO2の測定が一部の機種・条件に依存

  • 寝相や装着方法によってデータの精度が落ちる可能性あり

正式な診断が必要なケースとは

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、病院では以下のような検査が行われます。

検査名 内容
ポリソムノグラフィー(PSG) 睡眠中の呼吸・脳波・酸素濃度などを総合的に測定する精密検査(入院が必要)
自宅用簡易検査キット 呼吸停止回数や血中酸素を測定する持ち帰り型検査(スクリーニング向け)

スマートウォッチで得た情報は、これらの検査を受けるきっかけや補助資料として医師に提供することができ、「気づく→早期受診→治療」へとスムーズにつながる可能性があります。

いびきや睡眠に少しでも不安がある方は、スマートウォッチを活用して自己観察を始めてみるのもおすすめです。

まとめと参考記事

スマートウォッチの進化により、いびきを検知し、睡眠の質を可視化することが可能になりました。
とくにSamsung Galaxy WatchやFitbitなどでは、音の記録や呼吸データの分析、睡眠ステージとの連動が行えるようになり、手軽に自宅でのセルフモニタリングが実現しています。

これらのデータは、「ただのいびき」なのか、「睡眠時無呼吸症候群のサイン」なのかを判断するための大きなヒントになります。
一方で、スマートウォッチはあくまでも医療機器ではないため、異常が疑われる場合には必ず医師の診断を受けることが大切です。

いびきが気になる方、パートナーに指摘された方、睡眠の質に不安がある方は、まずはスマートウォッチを使って、自分の状態を客観的に知るところから始めてみてはいかがでしょうか。


参考記事